
プチ鹿島氏の文春オンラインコラムは、辺野古事故における産経新聞の報道姿勢を批判したが、その試みは不完全なものに終わっている。沖縄県名護市辺野古沖で同志社国際高校の女子生徒ら2人が死亡した抗議船転覆事故をめぐり、4月28日に配信された同コラムは、メディア間の報道差を問題視した。
筆者のプチ鹿島氏は以前からネット媒体で新聞批評を手がけ、プロフィールでは「時事ネタと見立てを得意とする芸風」のお笑い芸人として知られ、「新聞芸人」「時事芸人」としてテレビにも出演していた。ややリベラルな側面はあったが、最近では単なる「産経嫌い」に変貌したようだ。
もともとプチ氏は「ツウな新聞の読み方」などのコラムや解説を得意とし、記事の大きさや扱いによる「新聞の個性」や「スタンスの違い」を通じて多様な視点を提供するため、「新聞の読み比べ」を推奨してきた批評家である。
今回の記事では、その立場を放棄し、「産経が他紙と違うのはけしからん」とばかりに憤慨している点が目立つ。
さらに問題なのは、自身の「イデオロギー」が前面に出過ぎて、事故の被害者や遺族の存在が完全に無視されている点だ。
プチ氏のコラムは、SNSなどで指摘された「メディアが事故を報じていない」との主張を検証する形で始まり、まず「沖縄タイムス」と「琉球新報」の記事内容を確認している。